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虫の声 高橋竹山




まだ8月だが道端で秋の虫が鳴いている。
虫の声を聴くと津軽三味線「初代高橋竹山」を思い出す。

門付芸出身である竹山は、のちに絶大な人気を博し「津軽三味線」を全国津々浦々に知らしめる存在となった。また国内各地でジャズプレイヤーと共演するなど革新的な演奏活動も意欲的に行った。ワタクシの学生時代、渋谷ジャンジャンで定期ライブもやっていたと思う。国際的な評価も高く1980年代にはアメリカやヨーロッパでも演奏している。

没後、晩年の様子がNHKのドキュメンタリー番組で放映された。10年ほど前のことだ。

そのなかで、竹山が鳥の声や虫の声を集めていたことが紹介されている場面がある。
竹山自身が、ヤマに行くと鳥、虫、風・・・いろいろな音がしてどれも面白い、と語っている。
ワタクシが鳥や虫の声を聴くと竹山を思い出すのはこのシーンによる。

この番組には竹山最後の演奏シーンが収録されていて印象的だった。
地元津軽のある健康ランドの昼下がり、ガラガラの休憩広間で演奏している竹山を誰かがホームビデオで撮影したものだ。
聴いている人、何か食べている人、座布団を枕に寝ている人、そういう十人くらいのお客の前で演奏する竹山。世界に名をはせ、数々の殊勲を受けた竹山の演奏はこれが最後となり、その後、癌で他界する。

番組のインタビューで、三味線弾きも外国の音楽を聴かなきゃだめだ、ということを言っている。実際に竹山はクラシックやジャズをたくさん聴いていたようである。

このドキュメンタリー番組を録画したビデオテープが手元にある。数少ない大事なビデオテープのひとつだ。
Commented by かみしろ at 2011-08-30 08:46 x
恐山のイタコを思い出す。
コーセー得意だよね
by HoppyKosey | 2011-08-29 21:56 | 音楽 | Comments(1)

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by ほっぴいこうせい