原発のコストは安いのか
2012年 05月 07日
このような数値が一般的に流布されていたのですが本当はどうなのかと思い、ここ数年積算根拠を調べていましたがよくわかりませんでした。
原子力発電に特徴的な経費があるからです。
バックヤード
つまり発電に付属して発生する経費です。
たとえば発電所が立地する地域に対する補助金があげられます。これは政策的なものです。
さまざまな広報活動費や核テロにたいする防衛費も原発ならではのものです。
エンドヤード
代表的なものは放射性廃棄物処理費です。
どこまでやれば安全安心レベルなのかの基準がありません。
これから突入する廃炉時代の廃炉経費も積算する必要があります。
目をつぶれば安く上がります。
慶応大学の社会学教授の小熊英二さんが原発のコストについて面白い分析をしています。
社会状態の関数(人々の気持ち・思考形式)でコストが決まるということでした。
●人権意識が向上し民主主義が高まり情報の共有が深まる、
すると安心できるレベルが上がりコストは急上昇する。
●逆に人権意識が後退し、政府や「専門家」が権威を持ち、それに対する服従&依存が高まると、
大丈夫だといわれたい気持ち(幻想)がどんどん原発のコストを安くする。(ここはワタクシの分析)
●原発が停止できないのは、電力会社やそれに投資した金融機関が経費を回収できず困るからである。
ところで小熊さんはQuikionというユニットでギターを弾いています。