「アイヒマンの後継者-ミルグラム博士の恐るべき告発」 ハズレ
2017年 03月 24日
以前からこのエピソードを戯曲化したいと思っていたので大いに期待していたがハズレだった。
冒頭の実験シーンはともかく、その後は実験方法を批判され続けるミルグラム博士の半生を追っている。しかし同じことの説明ばかりで物語がない。彼は結婚し家族を設け、やがて子供たちが独立していくのだが、それが作品のテーマとも無関係。
退屈で後半はほとんど寝てしまった。
ほとんど全編が彼のセリフで進んでいく。
ときどきカメラ目線で観客に語りかけたり、ビルの廊下で子象が後を付いてくるといった演出がこの作品の意図をかえってわからなくしている。
実験シーンでは、もっと被験者に寄り添ってその心証を深く抉(えぐ)れたはず。
被験者同様、誰でもアイヒマンになりうる、これがこの作品の一番重要なメッセージだから。
邦題「アイヒマンの後継者-ミルグラム博士の恐るべき告発」は、ミルグラムが後継者だと勘違いされそうだ。
原題はExperimenter たしかにこれだけでは物足りないが。
今週はつづけてアイヒマン映画を外した。
「ハンナ・アーレント」はおススメである。
以前書いた拙ブログ
http://bbbrothers.exblog.jp/964867/
http://hoppykosey.exblog.jp/19421520/
http://hoppykosey.exblog.jp/19421899
、