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砂川闘争のこと

「砂川闘争」を知らない人は多いと思うが、わたしは辺野古のはなしを聞くといつもこの「砂川闘争」を思い出す。
1955年〜1960年に展開した、在日米軍立川基地の拡張に反対する市民運動である。

「唯一の在日米軍違憲判決」
1957年、反対集会で基地内に数メートル立ち入ったとして参加学生ら7人が、日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反で逮捕、起訴された。
裁判で、米軍駐留は憲法違反であるため刑事特別法は無効、よって被告は無罪との判断が示された。在日米軍を憲法違反とした唯一の判決である(伊達判決)。


「跳躍上告と統治行為論」
その判決に慌てた政府は最高裁に跳躍上告。
最高裁は「在日米軍は憲法で禁止する軍隊には当たらない」「高度の政治性を有するため裁判所として憲法判断はしない」(統治行為論)として一審の無効・無罪判決を破棄、7人は逆転有罪が確定した(罰金刑)。
最高裁判決としては異例の速さであった。


「日米政府の介入、司法の独立」
2008年、米公文書館で、伊達判決を破棄させるため当時の最高裁と駐米大使が秘密協議をしていた資料が発見された。
そこで、公正な裁判ではなかったとして有罪になった7人のうち4人が再審を請求したが2014年棄却。
さらに公正な裁判を受ける権利が侵害されたとして国家賠償請求を行ったが2024年棄却された。


by HoppyKosey | 2024-11-07 00:00 | ひとこと | Comments(0)